戦前から戦後へと続く母・晴子の回顧と独白は、彰之自身の記憶の呼び声となって波のごとく重なり、うねり合う。

昭和五十年、洋上にいる息子へ宛てられた母・晴子の長大な手紙。そこにはみずみずしい十五歳の少女がおり、未来の母がいた。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

好いた惚れたは八丁堀の顔にひとすじ体に八十八の刀傷。おとこ権佐のこころ意気。

通称タックこと匠千暁、ボアン先輩こと辺見祐輔、タカチこと高瀬千帆、ウサコこと羽迫由起子、ご存じキャンパス四人組。

殺しの依頼を受けたケラーは空港に降り立った。迎えの男が用意していたのは車とピストル、そして標的の家族写真だった。

24歳のOLが、アパートで殺された。猟奇的犯行に世間は震えあがる。

イギリスから移築された本物の城で開催される「エリザベス朝の祝宴」。そのケータリングを依頼されてゴルディは大張り切り。

オックスフォード近郊の小村に建つダーンリー家の屋敷には、奇妙な噂があった。

天才ピアニスト・高田恭二は、師であり愛人でもあった、深野須美子を捨て、若い恋人と駆け落ちした。

ミノルとハルコは“電波幽霊”の

土井超音波研究所の地下、出入りが絶対に不可能な完全密室で、奇妙な状態の死体が発見される。

鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。京都、私立鹿鳴館大学。

マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件!外部へと通じるあらゆる隙間をテープで封印されたトレーラーハウス内の死体。

その古銭に触れた者は終わりなき呪いの連鎖に組み込まれ、二度と逃れることは叶わない。

その古銭に触れた者は終わりなき呪いの連鎖に組み込まれ、二度と逃れることは叶わない。

ほんとうに欲しいものは、なに?アスファルトの亀裂から噴きこぼれる、情熱と官能。

四年前の約束通り、卒業旅行の相談に集まった四人。

三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。

都内のホテルでフレーバリストと呼ばれる食品香料の研究者が殺された。

離婚して一人暮らしを続けるフリーカメラマン宇津木葉子のもとに、大学受験を迎えた甥の彰彦とその妹理菜がころがりこんできた。

自らも博打で多額の借金に喘ぐ雑誌記者が探り当てた、カジノ合法化を巡る巨大な陰謀。

蜜月の幸福感に浸っていた鮎子を残して夫・家形圭介が突然失踪。

北海道・小樽を舞台に繰り広げられる猟奇殺人。

信州・牛伏村にある天狗伝説。信仰を集めたのは、天狗堂のおりん。

400年の歴史を持つ浄土真宗妙見派の京都・龍遠寺。

自宅に盗聴器が仕掛けられ、由梨子はホテルに避難していた。元恋人・由梨子を案じて、塔馬双太郎は、パリへ向かう。

パリで美術品修復家をしている加納由梨子の母が東京で死に、貸金庫にドイツ語で書かれたリストが遺された。

ミステリ作家浦賀和宏は悩んでいた。次作のテーマは「密室」。

望んでも産めない女。子供を奪われた女。

北多摩警察署のウマさんこと相馬美之刑事といえば、食欲からナニからウマ並みで知られる快男児。本書が初主役作品だ。

みなさん、こんにちは。風見潤です!今回は、ひさしぶりに京都にやってきました。

トンデモ精神科医伊良部登場!深夜のプールに忍び込みたいと思ったこと、ありませんか?水泳中毒、ケータイ中毒、持続勃起症…ヘンなビョーキの博覧会。

母さんと父さんは今年で結婚十五年目、僕は中学一年生でサッカー部員。

読めない名前の子どもたちが殺される!?被害者の名前は「五百旗」に「計徳」。掌には謎のメッセージ「1+1=」。

だから、どの亀取二郎が犯人なんだ!?―その亀取二郎は、二年前の犯罪をネタに恐喝されていた。

誰もが心の中に、人に言えない闇を抱えている。なぜ人は、自分を偽り、暗い想いを育ててしまうのだろうか―。

日本を代表するシャーロッキアンによる新訳全集最終回配本。圧倒的人気No.1作品。

N金融江戸川支店強盗事件、幼児誘拐事件、そして、社長愛人宅に押し入った男女二人組―。

地下鉄の車内で若い男が刺殺された。男は「セコ」という謎の言葉を残して死亡した。

十津川警部の部下三田村刑事は、恋人の久美との結婚に踏み切れずにいた。久美の父親が殺人罪で服役中だからだ。

「ヒロシ、1031Dのことで話がついた」。その奇妙な新聞広告が掲載された直後、ヒロシという名の青年が相次いで殺された。

田舎町で凶行を重ねる“切り裂き魔”。犯人には犯行時の記憶がなく、自分が殺人鬼だと自覚していないという。

任務で心に深い傷を負い、SASを去ったニール・スレイター。

ケイティ・ウィルキンソンはある日突然、ボーイフレンドのマットに振られてしまう。

ニューヨークに住む女性編集者ケイティと、詩人のマット。彼らは心底愛し合っていたはずだった。

戦前、ナチ政権下で検事だったゼルプは、1945年に総てのキャリアを失った。

サンフランシスコの女性探偵ロニー・ヴェンタナは二十年前に交通事故で両親を失った。

イスラム過激派がNY上空で民間機を撃墜。アメリカは即座に報復攻撃に出た。

ミステリ好きの医師フェニモア先生は、実物の屋敷を模し、一族の一人一人に似せた人形を収めたドールハウスで有名なパンコースト家を往診した。

「殺害方法を入力してください」。新登場!リストラ探偵。

「精神ダイバーとは人間の頭脳に潜入し、その秘密を探り出す特殊能力を持つ超戦士である」『蓬莱山の黄金』『鬼道の力』そして空海の秘法『四殺』を手中にした者が日本の覇王となる…。

少年の邪悪な魂、それをもあなたは愛してしまう。サマセット・モーム賞受賞作。

アイソラで近ごろ流行の悪戯は、無邪気とは言い難い。街頭の壁に絵を描くストリート・アーティストを狙った連続殺人。

刑事に英雄はいない。気高き誇りだけが、刑事たちの勲章だ。

東京・中野のアパートで七条由香の絞殺死体が見つかった!この残忍な事件の解決は一見早そうだった。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

アイドルになってみないか?元ヤクザにスカウトされ、時代の寵児となった美少女リン。

売れっ子ホストの有光は、人身売買ブローカーによって日本に連れてこられ、タイ人バーから逃げ出した女性・トウイを、自分の部屋でかくまい始める。

平将門が護持していた三種の神宝を現世で狙うものたちがいる。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。

1870年、理想の音楽を希求するベルンシュタイン公爵は、訪問先のウィーンで、音楽を絶対的な快楽に変える麻薬“魔笛”の流行を知る。

30年ぶりの再会だった。

長年の趣味が昂じてジグソーパズル連盟の日本支部長を務めるまでになった興津華子。

剥き出しの肌、砕かれた頭、57回刺された腹―1980年、ヨークシャー・リッパーに殺された13人目の女性が発見され、エリート刑事ハンターは事件に関係するポルノ企業に潜入した。

アウグストゥス帝治世下のローマに、パンドラは元老院議員の娘として生まれたが、政争により一族は崩壊、彼女は独りギリシャのアンティオキアに逃れる。

親から継いだ大手デパートCEOの座と、だれもが羨む結婚話をフイにしたチャリティ。

1951年、州警察巡査部長アール・スワガーの親友サム・ヴィンセントはある人物の消息調査の仕事を引き受けた。

拷問に耐えながらアールは危ういところで脱出に成功し、家族の待つ家へ戻った。

有美は26歳、文芸編集者。業界ではかけだしながら生真面目さと熱意で仕事は軌道にのりつつある。

過保護な両親から逃れてきた青年・亮司に、謎の男・サーシャは囁く。「革命を起こさないか、この国に」と―。

二日たて続けに、東海道新幹線上り列車内で毒殺事件が発生した。

火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。

はじまりはN国・T地方・Y県の通学列車。

お馴染み音川音次郎警部補の記念すべき初登場作品。京都で段ボール箱詰めの女性全裸死体が発見された。

北海道の取材を終えた向河原友梨らムック本の取材班は、寝台特急「カシオペア」に乗る。

医学的には脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

僕は坂木司。外資系の保険会社に勤務している。

母が最期のときに告げた父の名。もう一人の「ぼく」との邂逅。

誕生日のたびに繰り返し見る悪夢。そこにいつも現れては、見ず知らずの人々を惨殺していく黒衣の男。

「私は断じて愉快犯ではない」―世間を恐怖に陥れている連続婦女誘拐殺人事件。

一枚のCDから突然黒い天使が現れた!?カルト的な人気を誇るアメリカのロックバンド“テリブル・スタンダード”のファーストアルバム、その中ほどに収録されているインストゥルメンタルの「ブラック・エンジェル」が流れた時、いきなりそいつが現れて、マイナーロック研究会

1927年。サム・ホーソーンが、ノースモントに診療所を構えて五年の歳月が過ぎた。

「やめろ!そいつと結婚しちゃいかん!」かの名画『卒業』のラストシーンそのままに、恋人がヴァージンロードから花嫁を奪い去る。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

古美術でひと儲けをたくらむ男たちの騙しあいに容赦はない。

「死」と題する萩原朔太郎の詩の内容そのままの死体が東京都下の桑畑で発見された。

横浜テレビの看板レポーター山名めぐみが殺された。

北朝鮮から米国への亡命者を乗せたボーイング747‐400は数時間遅れの出発ながら、順調な夜間飛行になるはずだった。

ふたりでできたこと、できなかったこと。さよならから始まる恋人たちの物語。

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。

かつて売買されたひとつの卵子が、16年後、殺人鬼に成長していた。凄惨な現場に残された「VS」の文字に秘められた謎とは―。

1966年、ギャンブルが熱病のように流行し、学生運動の嵐が吹き荒れる大学時代が幕を明け、新入生ビートはひとりの少女に出会う。

はじめてのキスは乾いていて、なめらかで、日ざしの温もりをたたえていた―1960年の夏、ボビー、キャロル、サリー・ジョンの仲良し3人組は11歳だった。

寓話と現代文学が美しく融合した作品「カジマイ」ほか、みずみずしい感性が紡ぐ、切ない八つの物語。著者初の短編集。